ペコスブーツは、レッド・ウィング社の開発した、ウエスタンブーツ・タイプのワークブーツです。元々スペインの乗馬靴に由来するウエスタンブーツは、左右両側に縫い目のあるサイドシームの筒を持つプルオンブーツです。その多くは、つま先がやや尖った形をして高めのヒールがついていますが、これは乗馬の際に鐙(あぶみ)にスムーズに足を入れて踏ん張るのに適していたからです。レッド・ウィング社はかつてテキサスに拠点を持ち、1930年代にはウエスタンブーツも販売していました。このウエスタンブーツに、レッド・ウィング社が得意とする機能本位のワークブーツのデザイン手法を用いて、シンプルかつ頑丈で、様々なワークに使えるブーツとしたのがペコスブーツです。レッド・ウィング社はペコスブーツを商標登録した上で一連の品揃えをして、1959年に発売しました。その当時は全てのペコスブーツがヒール付きのものでしたが、2年後の1961年ワークブーツで高い評価を得ていたトラクショントレッド・ソールを付けた#866をラインナップに加えました。白くて厚い、クッション性に富んだ底の平らなこのソールは、どんな地面でも履きやすく、疲れにくいものでした。本来ハンティングブーツとしてつくられたアイリッシュセッターに使われ、ワーカーにも評判になっていたものです。やや短めの筒、ウエスタンタイプのブーツとしては丸みを帯びたつま先、そして高い機能性を持つソールの組み合わせにより、この#866も着実に評価を高め、ロングセラーとなり、今日でもアメリカ南西部やテキサスといったウエスタンブーツカルチャーを持つエリアで作業靴としても履かれています。#8169は、この#866をベースにした日本企画商品として1996年に誕生しました。その当時、元々エンジニアブーツやロガーブーツで使われていた厚い塗膜をかけたブラック・クローム・レザーを、白く厚いトラクショントレッド・ソールと組み合わせた6インチのレースアップ(靴紐で編み上げるタイプ)のレッド・ウィングが、日本でひとつの流行となっていました。#8169は、時のトレンドの中で新鮮であった、黒いレザーと白いソールの組み合わせを持つべく生まれましたが、その後、時代の感覚が変わっても途切れることなく、現在まで続くロングセラーとなり、レッド・ウィングのラインナップに不可欠なブーツとなっています。 レザー:ブラック「クローム」 ソール:トラクショントレッド 製法:オールアラウンド・グッドイヤーウェルト ラスト(木型):17 ワイズ:D 5- 6, E 6.5- 11 生産国:アメリカ LEATHER:Black "Chrome" SOLE:Traction Tred CONSTRUCTION:All-around Goodyear Welt LAST No:17 WIDTH:D 5- 6, E 6.5- 11 Made in USA |
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